
これは、私も過去に経験してきた失敗パターンです…(泣)。
仕事のプロジェクトなら
「工程表」
を作って厳密に管理するのに、なぜか自分の勉強となると
「なんとなく」
で進めてしまい、直前期に真っ青になる……。
私たち50代には、そんな失敗をした時にリカバリーできる時間的余裕はありません。
このページでは、私の本業である管理職の視点(プロジェクトマネジメント)を活かし、10月の試験日から逆算した「3段階の学習フェーズ」について解説します。
根性論ではなく、
「いつ、何を、どの程度やればいいのか」
を可視化し、迷いなく進むための具体的な設計図です。
【全体像】逆算思考で捉える「3つのフェーズ」
まず、合格までの道のりを3つの期間に区切ります。
ダラダラと一定のペースで勉強するのではなく、時期によって
「やること」と「ゴール」
を明確に変えるのがポイントです。
まずは、以下の全体スケジュールをご覧ください。
合格ロードマップ工程表
| 時期 | フェーズ名 | テーマ | メイン教材 |
| 〜5月 | ① 基礎・並行期 | 動画を見たら、すぐに「一問一答」 | 動画 + アプリ/一問一答 |
| 6月〜8月 | ② 過去問周回期 | 「4択」で正解肢・不正解肢の理由を言える | 分野別過去問集(4択) |
| 9月〜試験 | ③ 直前完成期 | 「模試」と「暗記」で総仕上げ | 予想模試・統計・法改正 |
このように、時期ごとに
『全体像の把握』から『知識の定着(精度)』
へ、学習の深度を段階的に深めていきます。また、進度に合わせて少しだけ前倒ししていくのもアリだと思います。
それぞれのフェーズについて、50代特有の事情(体力低下・記憶力低下)を踏まえた具体的な戦い方を見ていきましょう。
フェーズ1:基礎・並行期(〜5月)
1月スタートなど早期スタートの最大の武器は
「時間があること」
ですが、最大の敵は
「忘却」
です。 50代になると、どうしても
『聞いたそばから抜けていく』と感じる場面が増えてきます。
これを防ぐ唯一の方法は、インプット(動画等)とアウトプット(問題演習)をセットで行う
「サンドイッチ学習」
です。
必ずしも、いつも机に向かって重いテキストを開く必要はありません。スマホ一つで完結できることもたくさんあります。
具体的なアクション
- 通勤中や家事の時間は、動画や音声講義を流しっぱなしにする
- 動画を見終わったら、その日のうちにスマホアプリ等も使って、該当範囲の「一問一答」を解く
- 分からなくても解説を読み込みすぎず、まずは全範囲を「1周」することを目指す
- 正解率は気にせず、「どんな問われ方をするのか」という出題パターンに慣れていく
50代の注意点
年齢的に、夜は細かい文字のテキストを読むのが苦痛になってきます。無理して読んで目が疲れると、翌日の仕事や勉強に響きます。
夜はテキストを閉じ、「スマホやタブレット」での学習に切り替えるのも手です。 バックライトで画面が明るいため、夜でも文字が見やすく、寝転がりながらでも「指」を動かして問題を解くことができます。
フェーズ2:過去問周回期(6月〜8月)
6月からはいよいよ本番形式の
「4択過去問」
に入ります。 この時期に
「なんとなく」
で正解して喜んでいると、本番で少しひねられた問題が出た瞬間に太刀打ちできなくなります。ここでのルールは一つ。
「正解したかどうか」は重要ではありません。
「なぜその答えになるのか」を自分の言葉で説明できるかどうかが勝負です。
具体的なアクション
- 分野別過去問集(4択)を用意し、答えを隠して解く
- 正解の選択肢だけでなく、不正解の選択肢も「どこが間違っているか」を指摘する
- 理由が言えなかった問題は、まぐれで正解していても「×」をつけて復習する
- 夏が終わるまでに、この問題集を最低でも「3周」回すことを目指す
50代の注意点
理由を考えながら解く作業は、単に○×をつけるよりもスタミナを消耗しがちです。仕事で疲れている時は、
「今日は3問だけ」
とハードルを下げても構いません。
また、細かい文字を目で追うのが辛いと感じる時は、テキストを拡大コピーしたり、タブレットで表示サイズを大きくしたりして、目への負担を物理的に減らす工夫も有効です。
フェーズ3:直前完成期(9月〜試験)
いよいよ試験直前、総仕上げの時期です。この時期に最も重要なのは、不安に駆られて
あれもこれもと「手を広げない」勇気を持つことです。
合格に必要なのは、新しい難問を解けるようになることではなく、
「これまでに学んだ基本知識を、本番で確実に正解すること」です。
この時期の学習スタンスを、視覚的に整理すると以下のようになります。
直前期の「やること・やらないこと」仕分け
| × 広げない(やらないこと) | ◎ 絞る・詰め込む(やること) |
| 新しい教材を買う (不安解消のためにテキストを増やさない) | 既存教材の「×」のみ復習 (使い込んだ過去問集で間違えた箇所だけを潰す) |
| 難問・奇問に深入りする (誰も解けない問題に時間を使わない) | 予想模試を本番形式で解く (時間配分や解く順番の戦略を固める) |
| SNSで他人と比べる (「模試で40点取った」等の声に惑わされない) | 直前暗記科目を詰め込む (「統計」や「法改正」の数字を泥臭く覚える) |
このように、やるべきことを「絞り」、直前でしか覚えられない数字などを最後に「詰め込む」ことに集中します。
具体的なアクション
- 週末は市販の「予想模試」を、本番と同じ「日曜日の13時から2時間」で解き、身体を試験時間に慣れさせる
- 平日は模試の復習と、これまで使ってきた過去問集で間違え続けた苦手分野を徹底的に反復する
- 試験の1〜2週間前から、毎年必ず出題される「統計(地価公示の変動率など)」の数字を、語呂合わせなどを使って強引に暗記する
50代の注意点
直前期は焦りから睡眠時間を削って勉強時間を確保したくなりますが、
「逆効果」
になることが多いです。睡眠不足は集中力と記憶力を著しく低下させます。特に我々50代は、一度体調を崩すと回復に時間がかかることが多くなります。
「体調管理も受験勉強のうち」
と割り切り、本番当日に頭がクリアな状態で臨めるよう、規則正しい生活を心がけることが合否を分けます。
風邪を引いたら数日のロスになります。睡眠時間を削るのではなく、質の高い睡眠を取り、朝型の生活リズムに整えていきましょう。
最後に:合格への唯一の近道は「やめないこと」
ここまで、長期ロードマップを偉そうに語ってきましたが、正直に言います。
「この計画通りに進むことなんて、まずありません」
急な残業、親の介護や通院、あるいは自分自身の体調不良……。
私たち50代の日常は、予期せぬハプニングの連続です。若い頃のように、自分のためだけにすべての時間を使えるわけではありません。
だからこそ、このロードマップは「理想図」ではなく、「立ち返る場所」として使ってください。
「遅れ」は「失敗」ではない
計画通りにいかない時に、絶対にやってはいけないことが一つだけあります。 それは、
「ああ、もう遅れてしまった。私には無理だ」
と勝手に挫折することです。
- フェーズ1が予定より長引いたら、フェーズ2を少し短縮すればいいだけです。
- 平日に勉強できなかったら、週末に少しだけ多めにやればいいだけです。
- それも無理なら、「今はそういう時期だ」と割り切って、来週から再開すればいいだけです。
重要なのは、進捗が遅れた時に自分を責めることではなく、淡々と
「リスケ(再計画)」
をして、また一歩を踏み出すことです。
50代の武器は「しぶとさ」
記憶力や体力では、若い受験生に敵わないと感じることがあるかもしれません。しかし、私たちには伊達に歳を重ねていないだけの
「経験」と「しぶとさ」
があります。
多少のトラブルでは動じない。 うまくいかなくても、そこから立て直す術(すべ)を知っている。 この
「修正力」
こそが、大人の合格力です。
私も日々、計画倒れとリスケの連続です。 それでも「やめない」限り、ゴール(合格)には必ず近づいています。 泥臭く、しぶとく。一緒に最後まで走り抜けましょう。